変わらないモノ…
「もしもし?」
眠たそうな声が向こうから聞こえた。

『カオリ?ごめん寝てた?ちょっと聞きたいことあるんだけど』
私は確実に焦っていた。

それから薬の名前を言ってどれほど強い薬なのか聞いた。

「相当強いよそれ…」
私の話を聞いてそう呟いた。
私は何も言えなくなってただ黙っていた。

「その人、入院経験は?」
そばらく黙っているとカオリが聞いてきた。

『分かんない…普段は普通だったから、気づかなかった。てか考えもしなかった…』
声がでなくてうまく呼吸ができなかった。
心臓が痛い…

「そっか。アキがどうしても気になるなら聞きな。けどそれだけの覚悟はしないとダメだよ?」
カオリはそう言って電話を切った。

何かしていないと頭が爆発しそうだったので、掃除の続きを始めた。
トモさんが帰ってくる時間に合わせてご飯を作った。
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