変わらないモノ…
気づくと当たりは真っ暗だった。

起き上がりタバコに火をつける。

「なにしてるんですか・」
後ろから声がして振り返ると男に人が立っていた。
コウちゃんと同じ年ぐらいの人だ。

『ここに住みたくて…』
男を見ながら言う。

「知り合いは?」
私に近づきながら聞いてきた。

『いません。住み込みの仕事があればと思ってました。』
男が隣に座った。
目線が近くなると帽子を深くかぶり下を向く。

「俺の家さ居酒屋やってんだ!部屋開いてるから来いよ!」
そう言って背中を叩かれた。

『ありがとうございます』
叩かれた場所を押さえながら言う。
何故か嫌な気持ちにはならなかった。
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