変わらないモノ…
片づけが終わり2階に上がる。
リビングに行くとユウさんがテレビを見ていた。
　
おばさんとおじさん､そしてシンの3人はご飯を食べる用意をしていた。
　
お腹が空いていなかったので先にお風呂に入らせてもらった。
　
お風呂から上がり部屋に行き横になる。
目をつぶるとトモさんの顔しか出てこない。
　
ドアをノックされた。
　
『はい！』
ドアに向かって叫んだ。
　
「シンだけどスイカ食べない？」
ドアを開けて『いただきます』と言いリビングに行った。
　
みんなくつろいでいた。
実家を思い出す。
　
スイカを食べているとおじさんに話しかけられた。
　
「家は見ての通り騒がしい家族だ。店だって自営業ででかいわけじゃない。裕福なわけでもない。アキさんに迷惑をかけることになるかもしれない。けど愛はある。どこの家庭よりも笑顔があると胸を張って言える…これからよろしく頼むよ」
日本男児バリのおじさんがおばさんと同じ優しい笑顔で言ってくれた。
　
私は真っ直ぐにおじさんの目を見て『はい』と返事をした。
　
おじさんの顔はすぐに厳しい顔に戻ったけど暖かさを感じた。
　
部屋に戻り目をつぶる。
夢でトモさんに会えることはなかった。


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