お願いだから、つかまえて

ゆっくりとお腹を辿ってきた指が、下着の中に潜り込む。

やだ、何？
刺すような生理的な快感と、耳元に吹き込まれる甘い言葉に満たされて、おかしいくらい反応してしまう。

「ああっ、あ、あぁん…！！」
「感度、いいよね、理紗さん。」

そんなはずないのに、だから。

えっと、あと、話すことは。

お尻に押しつけられている彼のモノが、もう固くて、熱い。

えっと、えっと…

「あと、結婚…の、こ、とっ…」
「もういいよ。あれは僕が急ぎ過ぎた。もういいいから…」
「そ、じゃなくてっ…」
「理紗さんが僕と結婚したいって思ってくれてるのがわかっただけで、充分だから。だから一刻も早く抱きたいのに…」

あ、そういうこと？

艶かしく腰を動かしてソレを擦りつけて、佐々木くんが首筋に熱い息を吐く。

だめ、思考が、快感に侵食されきる前に、ちゃんと言わないと。
だって、どのくらいかはわからないけど、ちょっとかもしれないけど、こんなに好きな人を不安にさせてしまっていたかもしれないんだから。

でも、ゆるゆると秘部の入り口を掻き混ぜられ、敏感なところを緩慢に擦られると、私の口からは喘ぎ声しか出てこない。

「あ、ぁっ…佐々木く…」
「いつまでそう呼ぶつもりなの？　理紗さん。」

あ、そうか、それも…
初めから順番がおかしかったから、段階の踏み方がぐちゃぐちゃで。

「…んんっ、れい、じ、くんっ、ねぇっ…」

途端に、ぴくりと彼のモノが震えた。

「限界…入れるよ。」
「や、待って…」