地獄少年~麗~
その瞬間。
空が曇った。

「黒い・・・・・何で?」
「これもまぁまぁ、いい天気だな? 
 愛梨?」

「いい天気じゃない」
「そうか?地獄では、これもいい天気に入るけど・・・・」

「入らないよ?」

「感覚が違うな」
「うん・・・・」

「そろそろ本当に行くか?
 ばあちゃんに会いたいだろ?」
「うん。行こ」

私は『麗』と共にテントを片付けた。

片付けている時に『麗』が何かの気配を感じ取った。
「どうしたの?」

「しー。
 俺のにいちゃんがいる」
『麗』のお兄さん?
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