もし、あの人とあの人が出会ったら……【企画モノ】
『んじゃ、俺……
鍋ってやつを食いてぇ
鍋は、みんなで食うと旨ぇんだろ?
だから、鍋がいい』
『さすが、魔王!!
僕の大好物を選んでくれるなんて
やっぱり魔王は、僕のことを考えてくれてるんだね…っ!!』
『はあ!?
何言ってんのよ、あんた!
あんた、前に鍋嫌いって言ってたじゃない!
嘘つくんじゃないわよ!!』
『嘘なんてついてないも〜ん
うぇ〜ん。魔王、マーリが僕を虐めるよぉ〜』
『いい加減にしなさいよ!このチビ!!
魔王〜
こんなヤツ、捨てましょう〜?
私だけよ、あなたをこんなに愛してるのは…』
『魔王、鍋は何味にする?
俺はキムチ鍋ってやつを食ってみたいんだが……』
『おっ!それいいな!
コラン。キムチ鍋にしてくれ!』
『辛くて食べれられなかったら
俺が口移しで食べさせてやるよ
それとも、ふーふーして食べさせてやろうか?』
『いらねぇよ』
『魔王を一人占めするな!!』
『魔王を一人占めしないで!!』
『あ?何言ってんだ、お前ら
魔王は、元々俺のもんだろうが
一人占めとか訳わかんねぇこと言ってんじゃねぇよ』
『ふざけるな!!魔王は僕のものだ!』
『ふざけないで!!魔王は私のものよ!!』
『お前らがふざけんじゃねぇ!!
魔王は、俺のもんだ!!』
『うるせぇよ、てめぇら
少しは、静かにしてろ』
「じゃあ、キムチ鍋にしますね?」
『ああ。よろしく頼む』
僕は、馬鹿な連中の話しは無視して
キムチ鍋を作る準備を始めた