もし、あの人とあの人が出会ったら……【企画モノ】



〜 カーラ 視点 〜





『なあ、お前
堕天使なんだろ?』



「あ?そうだよ、なんか文句あんのか?」



『………?なんで、そんなキレてんだよ?』



「はあ!?おま…っ!ふざけんな!
俺のクッキー跡形もなく消しただろうが!!」





何不思議そうな顔で俺に言ってきやがる!

てめぇが俺の大事なクッキー消したんだろうが!!

一個しか食べてねぇんだぞ!!





『クッキー?
そんなのあったのかよ?』


「俺が作ったんだよ!!
一時間もかけて!!」


『堕天使のお前が?
クッキーなんて作るのかよ?』


「好きなんだよ!!甘い物が!!」





天使が甘い物好きで悪いかよ…っ!!

天使だって、好物くらいあんだよ!!





『悪かったな……』


「えっ……?」





あ、あれ……?

魔王が謝ってる……


魔王でも謝んのか……?





『今度なんか甘い物持ってくる

だから、俺にもお前が作ったやつ食わせろ』



「…………………ほんと、上からだな…」



『魔王だからな?
天使よりも強い俺だからな?』



「はっ。分かったよ、作ってやる
ただし、めっちゃ高級な菓子を持って来いよ?」



『任せろ
とびっきり美味い菓子を用意してやるよ』





とびっきり美味い………

どんなんだろう……


おっと、やべぇ

ヨダレが垂れるところだった





『お前なんで堕天したんだ?』


「あ?それ聞いちゃう?」


『聞いちゃう』


「あー、人間のために働くのが嫌だったから」





毎日毎日、人間のため

アホみたいな人間のために働きたくねぇよ


神が勝手に創ったもんだろ?

それをなんで俺らが面倒みないといけねぇの?


人間は、バカなことばっかして
清い心の持ち主なんて、ほんの一握りしかいない


そんな奴等のために働くのが嫌だったんだよ




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