身代わり姫
〜戀〜
家に帰ったが葵の声がしない
いつもうるさいほどはやく声がするのに
寝てるのかと部屋を覗いてもいない
「桐、おい」
「どうされました?」
「あいつはどこだ、葵は?」
「いませんか?しかし戀さまが葵さまの心配をー
これは嵐の予感ですな」
「心配なぞ、してない!
あいつがいないぞ」
「まだ帰ってきてませんよ」
「帰ってきたら知らせろ」
「かしこまりました。」
おれは部屋に戻った
暇つぶしに本を読んでいたらいつの間にか眠ってしまった
「眠ってしまった、あれ?葵わ?」
「桐、葵わ?」
「まだ帰宅していません」
「おかしいだろ、いま夜中の2月だそ
しかもこんな真冬に16のあいつが泊まれるとこなどないはず」
「しかし、まだ帰ってきてません」
「おい、探しせ」
「ただいま」