恋のお試し期間


いい歳して恥ずかしいとか怖いとか言ってられない

今ここで彼を拒否したら心に大きな壁が出来てしまいそうで

お試しから本物の恋人同士になるのも遠のいていきそうで

とにかく、ここはヤルしかない。

「…じ、自分で脱ぎます」
「ボタン外すだけでいいよ。脱がないで」

ヤル気にはなったが何をどうしたら良いか分からず。
佐伯に言われて大人しく前のボタンを外していく里真。
後ろに居る彼には彼女の肌蹴た胸は見えない。
だから、変な話ではあるけれど少しだけ安心している。
ボタンを外し終わると恥かしそうに報告してきた。

「…だ、大丈夫です」
「じゃあ。ちょっと触っていい?」
「はいっ」

そっと手を伸ばし下着の上から胸をそっと触れてられる。
それはとても暖かく、柔らかく。ふくよかで。

「想像してたよりずっと大きい」
「そうですか…って。…ど、どこ見てるんですか慶吾さん」
「もう少しちゃんと触ってみてもいい?不快だったら言ってね」
「は、はい」

力む里真に優しい言葉をかけながら優しく胸を揉み始める。
掴みきれないほど大きな胸。下着越しなのがもどかしい。

「…とっても、いいかな」
「はい」

それは両者同じだったようで最後の下着も取って貰う。
やっと素肌に触れられる。ゆっくりと手を伸ばし直に肌に触れた。
さっきよりも暖かく柔らかく滑らかで。先の突起が触れられる。

「ここ、敏感になってきたね」
「あっ…や…め…つ、摘まないでくださいっ」
「じゃあもっと優しく撫でてあげるね」
「…ん…っ」
「感じる?」
「……は…はず…かしい」

今回の目的は最後までイクことではないから触れるのは優しくゆっくりと。
でもイイトコロはしっかり刺激して。里真をジワジワと感じさせていく。

全身が熱く茹だってきた里真。言いようのない刺激に足をクネクネさせて
手は胸を刺激する佐伯の手へ。でも力が入らなくて止めたりはしない。
ということは彼女も少しは行為を受け入れてくれているということで。

甘い声を必死にかみ殺し我慢する可愛い唇に何度もキスをする佐伯。

「素直だね。いい子だよ里真。じゃあ、もう少し進もうか」
「はい」
「ズボンの中手いれるよ」
「あ、あの」
「怖い?」
「…なんでもないです。…お願します」

最初は漠然と体が熱いと思っていたけれど、里真もだんだんわかってきた。
体のその一部分が熱くなるのを。胸への愛撫でだいぶ慣れたつもりでも
やはり下半身となるとまた緊張し始めてアレコレぶつぶつ言い始める。

若い子でもないのに迷惑ではないだろうか。こんなこと。

だけどもっと先へ進んで欲しいという願望も疼きだして。結局そのまま。

「そんな声抑えなくても」
「だ、…だって」
「まだちゃんと触れてないのにそんな感じてしまうなんて。それじゃもっとイイトコロになったら」
「や…っ」

流石にじかに触れられるのは抵抗があったので下着の上から。
それでもジワジワと指先で刺激されていくたびに体が震えて。声が出て。
我慢する里真に意地悪く胸とソコを責めてきて。ちょっと泣きそう。

「可愛いな里真。初めて会った時からずっと可愛いって思ってたよ」
「え…わ、私…小さい頃から…ずっと丸々と太ってましたけど…ぁん」
「柔らかそうな君も今の君も好き」
「あ…そ、そう、です、か?」

彼に背を向けて座っているから見えてないから良いけれど、ぎゅうっと腕にしがみつき
なんとも言えない刺激にくいしばって必至に耐えている顔はきっと不細工。
鏡で見なくても自信がある。もっと色っぽいしぐさをしたいのに、ここでも残念な女。

「君が恋をして心配になるくらい痩せてしまった時はあまり好きじゃなかったけどね」
「…え」
「君の良さがわからない男の為に無理をして。…俺ならそんな事させないのに」
「慶吾さん」

それでも佐伯はかまわず里真を抱きしめて指を動かし耳や頬にキスをする。

「俺が何度体に悪いって言っても君はダイエットをやめないし」
「……」
「俺が正式に彼氏になったらとことん君を甘やかすからね」
「今でも十分甘やかされてますから…」
「足りない。もっとだよ。もっと。…可愛い里真。もっとキスしよう」

そろそろイキそうになるとそっと手を離してまたジワジワと責められて。
最終的に里真に「もうイキたいです」と言わせてやっと終わる。
今日はもうそれ以上はしないでソファで2人くっ付いて寝た。

本当に単純な、あっさりとした愛撫をしてもらっただけなのに

緊張していた所為かどっと疲れた。


だけど少しは関係が前進したろうか

女としてふと皮むけたろうか?

あと、

ムダ毛処理、もっとちゃんとしないとだめだ。

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