熱愛には程遠い、けど。
数日後、昼休みを自席で過ごす私の元に一通のメールが届く。差出人は雅史さんで今夜会おうといった内容のものだった。
雅史さんと会うのはあのプロポーズをされた夜以来。私は、次に会った時に返事をしようと決めていた。答えはもちろんOKの返事。
あとにもさきにも、私には雅史さん以外の人は考えられない。それは何日考えたって同じだ。彼のいない毎日なんて、私にはもう考えられないのだ。
結局自分も、社内で永久就職先を見つけて退社していく女子社員の一人になってしまうわけだ。さんざん蔑んできた人たちと同じ道を選んで歩む、でもそんなのもう関係ない。私は、雅史さんと……!
「すみません、宮下さんどこに行かれたかご存知ですか?」
「……はい?」
振り返ると、いつも受付で見かける女性が困惑した様子で背後に立っていた。
「内線で呼び出してもコールはするんですけど出なくて……。持ち出しているみたいですね」
宮下さんの机にいつも置かれている内線用の携帯がない。宮下さんが席を外しているときは私が代わりに出て対応するのだが、それが出来ず、彼に急用があるであろうこの女性は困って事務所までやってきたというわけだ。
「宮下さんにお客様がみえてるんです。不在で私が対応すると伝えても待つといって今ロビーで待っていただいている状況で……もしよろしければ一緒に宮下さんを探していただけませんか?」
「今ちょっと……仕事が立て込んでいる状況だと思うので、私が対応してみます」
「そうですか……よかった、お願いします」
私は受付の女性について席を立ちロビーへと向かった。
雅史さんと会うのはあのプロポーズをされた夜以来。私は、次に会った時に返事をしようと決めていた。答えはもちろんOKの返事。
あとにもさきにも、私には雅史さん以外の人は考えられない。それは何日考えたって同じだ。彼のいない毎日なんて、私にはもう考えられないのだ。
結局自分も、社内で永久就職先を見つけて退社していく女子社員の一人になってしまうわけだ。さんざん蔑んできた人たちと同じ道を選んで歩む、でもそんなのもう関係ない。私は、雅史さんと……!
「すみません、宮下さんどこに行かれたかご存知ですか?」
「……はい?」
振り返ると、いつも受付で見かける女性が困惑した様子で背後に立っていた。
「内線で呼び出してもコールはするんですけど出なくて……。持ち出しているみたいですね」
宮下さんの机にいつも置かれている内線用の携帯がない。宮下さんが席を外しているときは私が代わりに出て対応するのだが、それが出来ず、彼に急用があるであろうこの女性は困って事務所までやってきたというわけだ。
「宮下さんにお客様がみえてるんです。不在で私が対応すると伝えても待つといって今ロビーで待っていただいている状況で……もしよろしければ一緒に宮下さんを探していただけませんか?」
「今ちょっと……仕事が立て込んでいる状況だと思うので、私が対応してみます」
「そうですか……よかった、お願いします」
私は受付の女性について席を立ちロビーへと向かった。