龍神のとりこ
夜が深くなっていた。
月は高く、月虹はいつの間にか見えなくなっていた。
コハクの話は続いた。
「奴はシオウ、俺より先にこの世界で生きていた龍神だ。そして、奴が連れていた巫女、ジン。
シオウは俺がジンに近づかないよう警戒していた。
龍神はいちど対になった巫女を失うと死ぬからだ。
たとえそれが巫女との死別であれ、奪われたのであれ、巫女と交われなくなれば、龍神は死ぬ。
ひとり以外の巫女とは対になれない。
だが巫女はそうではない。龍神が死んだからといって死なないし、他の龍神とでも交われる。
シオウは、俺が邪魔だったんだろう。」
コハクは淡々と語る。
月は高く、月虹はいつの間にか見えなくなっていた。
コハクの話は続いた。
「奴はシオウ、俺より先にこの世界で生きていた龍神だ。そして、奴が連れていた巫女、ジン。
シオウは俺がジンに近づかないよう警戒していた。
龍神はいちど対になった巫女を失うと死ぬからだ。
たとえそれが巫女との死別であれ、奪われたのであれ、巫女と交われなくなれば、龍神は死ぬ。
ひとり以外の巫女とは対になれない。
だが巫女はそうではない。龍神が死んだからといって死なないし、他の龍神とでも交われる。
シオウは、俺が邪魔だったんだろう。」
コハクは淡々と語る。