龍神のとりこ
ドスっ、「ううっ、、!!」

樹にぶつかり、崩れ落ちた。


「トーコ、トーコ、、」
「ん、、ぁ、、」

「少し、動かすぞ。、、痛いか?」
トーコを身体ごと抱え上げる。
「ぅ・・っ」


背後でジンが呼ぶ声が小さく響いた。


「コハ、、」
トーコは溢れる涙で前が見えない。
「ここにいる、大丈夫だ。今はしゃべらないで。」

コハクのくちびるがトーコの涙を吸い取っていく。
「、、あったか、、い。。ぁ、っ」
話そうとするにも体中が痛い。

「ほら、しゃべらないで。」
後から後から涙が溢れていた。

「全身、痛むはずだよ。」
ズキズキと傷みが体中を覆っていた。
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