男装少女争・奪・戦 ~男子校とか無理だから!!~ 【完】
そぉっと後ろを振り返る

番長……

どんな顔してるんだろ……

スキンヘッドの目に傷がある大柄な男をイメージし

無意識のうちに一歩後ずさる俺

けれどそこにいたのは

小柄なポニーテールの女の子

そして

俺はその女の子に見覚えがあった。

どころか

彼女は俺がよく知る人

「麻里奈?」

「あ! 沙耶……ムグ」

「ストォップ」

麻里奈が光也ではなく沙耶香と声をかけようとしたので

多少強引だけど無理矢理手で口をふさぐ

「麻里奈、ちょっと来て」

「どうしたの? 沙……」

「わーーーー」

麻里奈の手を引いて

歩道橋の傍のビルのかげに

「えーっと
実はさ……」

ここまでの……具体的には白羽学園に入学してからの話を麻里奈にし終えた時

そこにはもう

麻里奈の姿はなく

一体のお仁王サマが

立っていました。




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