キミと描く恋模様
そして先生の話が終わるとすぐに体育館に移動
して式に出ないと行けなくて、教室も廊下もご
ちゃごちゃしていた
あ!後ろの席の男の子どんな子なんだろ
そう思って後ろを向くと、その男の子もまだ席
に座っていたみたいでガッツリ目が合ってしまっ
た
ど、どどどーしよ!!!目が合っちゃった
よ、、
あいさつするべきだよね、、
「は、初めまして……。あの、、あ、私、前の
席の吉野柚って言います。……よろしくね?」
言えた!
「フッ」
ん!?今笑われた?確かに笑われたよね?
なんかおかしかったかな、、、
「あ、ごめん。俺は結城瑛斗(ゆうき えい
と)。前の席ってのは見れば分かるよ?笑」
「あ!そうだよね!見れば分かるよね!アハハハハ
~………。」
なにやってんだよ~!柚~!!
絶対に結城くんに変なやつって思われたよ
……。
「吉野?あのさ、これってもしかして吉野の?」
「ん?」
なんだろ、、、不思議に思いながら結城くんの
手のひらを見ると
「あ!!それ私のヘアアクセだ!え!?どこに
あったの?!」
それは私が両親に入学祝で貰ったヘアアクセ
だった。いつ落としたんだろ……
まず落とした事にまったく気付かなかった私はか
なりの馬鹿かもしれない
「あー、駅の改札口で」
改札口か…多分いろんな人にぶつかられてる時
に落ちちゃったんだ……
「ありがとう。でも何で私が落としたって分かっ
たの?」
「あ、いや、同じ新品の制服でカバンに付いて
るクマのキーホルダーを目印にしてたら、たま
たま前の席の子がその目印と同じだったし、後
ろ姿も一緒だったから……。」
「そうだったんだ!ごめんね!ありがとう!」
「うん。いいよ」
「ほんとにありがとう!これね、両親に貰った
物だから宝物なの」
「そうなんだ」
「柚ー!早くー!行くよ~?」
「あ!待って!今行く!…………結城くんも早く
行った方がいいよ!」
「うん。行くよ」
そして私達は急いで体育館に行った。