終わらない英雄の記憶
私はさらっと、フィンの目にかかる前髪をどける。



あ、まつ毛長い……。



自分よりも高い女子力に、感動した。



「……好きだ」



「はいっ?!」



フィンの顔から手を退かし、フィンを覗き込む。



未だに目を閉じて眠っているらしい。



それじゃあ、今のは寝言?



は、初めて告白された。



まず告白と言うのか分からないけど。



「…好きって何だろう」



今までの人生で、恋をしたことのない私には答えがわからない問題。
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