終わらない英雄の記憶
「まだ出会って2、3ヵ月で、まだマディーのことをよく知らない。
けど、俺はマディーの優しさに惚れた。






………悪ぃか」




頬に添えていた手が離れる。



フィンはその大きな手で、赤くなっている顔を隠していた。



「ご、ごめんなさい……」



でも、私の答えはこれしかないんだ。



「私、恋とかよく知らなくて…。
フィンのことは好きなんだけど、これが恋かと尋ねられたら違うとも言える」



と思う…。と最後だけ力無く呟いた。
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