終わらない英雄の記憶

俺はタユから貰ったマディーの手紙を広げた。



そこには後から付け足された、チェックマークと、マディーの願い事と思いが詰まった内容がある。



そしてその最後には、“私を忘れて新しい恋を歩んでください”と書かれていた。



そこだけは、叶えられない。



『フィンの事が大好きです』



手紙の最後の行に、小さく書かれていたマディーの気持ち。




俺がもっと早く伝えていれば良かったのかもしれない。



俺がもっとマディーを監視していれば、こんな事にはならなかったのかもしれない。



無論、ナルビは処刑され、マディーの無実が決められた。