終わらない英雄の記憶
2時間もずっとこれの言い合い。



別に出なかっただけで、そんなに怒んなくたっていいじゃん。



『彼は彼なりに怒る理由があるのだよ。全く昔から鈍い』



やれやれと呆れる神の声。



あなたも充分酷い人ですね。



「どこで休んでいた。お前の部屋はここだろ?」



いい加減にしろよ。



王子だろうがどうだろうが、私の足は2時間もプルプルプルプルと震えて痛いんじゃ!!



こみ上げてきた怒りの気持ちをグッと拳で耐え、得意な笑顔を貼り付けた。



「例えあなたと主従関係だとしても、ここから先は私の個人情報です」
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