終わらない英雄の記憶
でも、そんな私欲は失った。



冒険家になって、一人旅をして、自分の自由を楽しめたからだ。



『これは予知だが、国の重要な情報が他の国へ渡る。その犯人を、真実を突き止めて欲しい』



「りょーかい」



私は首元についているロケットペンダントを握りしめた。



ロケットの中には、戦争で亡くなった父親と、病気で亡くなった母親と、2人に囲まれるように私がいる家族写真。



2人から気合いを貰い、私は門の中をくぐり抜ける。



入ったばかりというにも関わらず、いつも賑やかな商店街。



そしてそこには、第二王子誕生会と書かれた旗が空高く掲げられていた。
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