終わらない英雄の記憶
その間私たちは無言。



シーンと静まり返る部屋は、とても恐ろしかった。



「……どこに行っていた」



痺れを切らしたのか、フィンはため息をついて言った。



「別に、どこでも……」



「答えろ」



ムッ、なんてオカンっぷりだろうか。



どうして私が赤の他人のオカン王子に居場所なんか言わなきゃいけない。



「裏庭です……」



うん、まあ本当だし…?



そこに行ったのは事実だし…?



「この部屋から出る時は、俺に言え。いいか?」



私はコクリと頷いた。



そしてフィンは部屋から出ていくと、私はすぐさま神に話しかける。
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