終わらない英雄の記憶
「クッキーよ、これを食べて元気になりなさい」



私は素直に貰い、アニさんに抱きついた。



「あなたが叔母で、本当に良かった。ありがとう、アニさん」



「フフ、私もあなたが甥で本当に良かった。だってこんなに勇敢で、優しい人なんて滅多にいないんだから」



私は手に持っている太刀を腰にしまう。



「行ってきます」



「今度会うときは、笑顔で帰ってこなくちゃ許さないからね」



私は笑って、扉を閉じた。



あなたが本当に叔母で良かった。



私は城へと戻る道を急いだ。
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