終わらない英雄の記憶
重たい資料も両手で持ち、使用していた机に置く。



ペラ、と表紙をめくった。



「こ、これは……!」



『ビンゴだな』



そこにはミドル王国の戦闘技術について、まとめられていた。



そこには“神の声を持つ英雄”、つまり私のことも書かれていた。



「犯人がこの資料を見ていたとしたら、私の事もバレている」



『それはないな』



「なんで?」



『例えその存在がバレていても、その人間がマディー・アイランドだとはバレていない』
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