愛を、ください。
「ええと、確か…東雲、東雲藍だよ。今俺が21だから…16歳かな。」
「っはぁ!?じゅ、じゅうろく!?ちょ!高校生だったのかよ!?ってことは高一か…。」
「年齢はね。でもあいつは学校に行っていない。それすらさせてもらえなかったんだよ。」
16歳って…確かに大人っぽい顔立ちだが、流石にな…。細いし、小さいし全く高校生になんか見えなくて。
「今日だけでだいぶ分かったよ。まさか、こんな近くにいるなんてな…。ありがとう。それと、これから藍の服買って来たいんだけど、藍と二人で待っててくれるか?すぐ戻ってくるから。」
「あぁ、いいよ。折角だから久しぶりに話したいしね。」
そういうと、藍ににこっと笑った。それに対してビクッと肩を揺らす。
「じゃあよろしく頼む。藍、すぐ戻ってくるから。ゆっくり休んでろ。」
少し不安そうに瞳を揺らすが、コクンと頷いて。
「…いって、らっしゃい。」
頑張って言う藍は誰がどう見ても可愛いだろう。