恋蛍~君の見ている風景~【恋蛍 side story】
テレビに背を向けたまま、あたしは今までに味わったことのない胸騒ぎに酷く動揺した。
『現地の日本大使館が注意を呼び掛けています』
続いてスポーツです、とキャスターの声のトーンが変わり、無意識に止めていた息をほうっと吐き出す。
心臓に悪い。
『はじめはサッカーの話題です』
あたしはスポーツニュースが流れるテレビに背を向けたまま再び便箋に目を落とした。
――――――――――――――
姉ェネェに隠しても仕方ないの
――――――――――――――
で書きます。
――――――――――――――
ふたりとも何も話してくれんか
――――――――――――――
ら、詳しい理由は分かりません
――――――――――――――
。
――――――――――――――
切り出したのは葵ちゃんだった
――――――――――――――
そうです。
――――――――――――――
兄ィニィが東京から帰って来て
――――――――――――――
1週間後でした。
――――――――――――――
兄ィニィたち、別れたんだよ。
――――――――――――――
「……え」
『現地の日本大使館が注意を呼び掛けています』
続いてスポーツです、とキャスターの声のトーンが変わり、無意識に止めていた息をほうっと吐き出す。
心臓に悪い。
『はじめはサッカーの話題です』
あたしはスポーツニュースが流れるテレビに背を向けたまま再び便箋に目を落とした。
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姉ェネェに隠しても仕方ないの
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で書きます。
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ふたりとも何も話してくれんか
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ら、詳しい理由は分かりません
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。
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切り出したのは葵ちゃんだった
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そうです。
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兄ィニィが東京から帰って来て
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1週間後でした。
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兄ィニィたち、別れたんだよ。
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「……え」