恋蛍~君の見ている風景~【恋蛍 side story】
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ふたりに何があったんかは分か
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りません。
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でも、美波は思うんだよ。
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東京で姉ェネェに会って。何か
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感じるものがあったんじゃない
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かって。そう思います。
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姉ェネェ。お願いがあります。
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失礼なことだって分かってます
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結婚、考え直してもらえません
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か?
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まだ可能性が0じゃないなら。
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もう一度。兄ィニィのこと、待
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ってもらえませんか?
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こんな手紙を書いてごめんなさ
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い。
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返事待っています。
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読み終えた手紙を封筒にしまい、引き出しにしまった。


すっかり日が暮れた部屋はもうほとんど暗くなってしまった。


ちらちらと揺れ動くテレビの明かりの中で、あたしは半分放心状態でキャスターの声を聞いていた。


どれくらいそうしていただろう。

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