恋蛍~君の見ている風景~【恋蛍 side story】
1枚は、潤一と初めて会った冬、ユキナ ヒイラギのショップ前で撮られた、あたしが写っているもので。
そして、もう1枚は、どれも美しい作品の中、ひときわ目を引くものだった。
【君の見ている風景】
1枚は冬の、もう1枚は夏の。
2枚ひと組で【君の見ている風景】というタイトルが付けられていた。
不思議な気分になった。
ショーウィンドウの中で純白のドレスを見つめている数年前の冬の中のあたしは、まるで、夏に恋をしているように見えた。
写真は真実を写すから。
そう言っていた潤一の目に、あたしはこんな風に写っていたのかもしれない。
しばらく眺めているとある事に気付いて、思わず目を見張った。
「……え? あれっ?」
何かが……違う。
何だろう、あれ。
「すみません、通してください」
あたしは前に立ち塞がっていた来場者を掻き分けて、その写真パネルにずいっと顔を近付けた。
そして、もう1枚は、どれも美しい作品の中、ひときわ目を引くものだった。
【君の見ている風景】
1枚は冬の、もう1枚は夏の。
2枚ひと組で【君の見ている風景】というタイトルが付けられていた。
不思議な気分になった。
ショーウィンドウの中で純白のドレスを見つめている数年前の冬の中のあたしは、まるで、夏に恋をしているように見えた。
写真は真実を写すから。
そう言っていた潤一の目に、あたしはこんな風に写っていたのかもしれない。
しばらく眺めているとある事に気付いて、思わず目を見張った。
「……え? あれっ?」
何かが……違う。
何だろう、あれ。
「すみません、通してください」
あたしは前に立ち塞がっていた来場者を掻き分けて、その写真パネルにずいっと顔を近付けた。