恋蛍~君の見ている風景~【恋蛍 side story】
あたしは23歳になって仕事にもひとり暮らしにも、そして忙しなく1日が終わっていく東京での生活にもすっかり馴染んでいた。


チャーハンさえまともに作れなかったあたしが、今では冷蔵庫の余り物の食材でちゃちゃっと料理ができるようになっていた。



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姉ェネェ、元気ですか。
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しばらく手紙書けなくてごめん
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ね。
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姉ェネェに報告があります。
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美波さ、石垣島のN高に合格し
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ました。
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春から姉ェネェの後輩です。
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オバァがアバサー汁作ってくれ
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ました。
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あたしは、美波ちゃんに高校合格と入学祝いを兼ねて、ジルスチュアートのピンクゴールド色のネックレスを贈った。

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