だから放っておけねーんだよ。
カン違い
「よっしゃああああああああ!夏休みだーーーーーーーーッ!」
1学期最後のHRが終わった瞬間クラスの誰かがそう言い、みんなが所々で喜んでいる。
「コラーーーッ!騒ぐなー!」
そんな私たちを見てつのっちが叫んでいる。
でもただ一人、机にじっと座り頬杖をついて窓の外を眺めている人がいた。
「ねぇ葉月、最近星野くん元気ないね?」
琳がこそっと私に耳打ちする。
「そ、そうかな?へ、変なものでも食べたんじゃない?」
私は平静を装ってそういったけど、理由はきっとアレだ。
私が旭にガツンと言ってやった日から、明らかにあいつの様子がおかしい。
あいつ、ちゃんと大山さんと話し合いできたのかな…
まぁ、赤の他人である私が割り込む場でもないけどさ。