だから放っておけねーんだよ。







それでいいも何も、それしか選択肢がない気がする。







「好きでもないのに?」







「えっ!なんでそれを…」







「いや、見てれば分かるよ。青山先輩は葉月のこと本気で好きだけど、葉月は先輩のことちっとも眼中にないじゃん。」







「ゔっ…」







ず、図星です。琳さん。







相変わらず鋭い…







「でも、先輩をずっと待たせてるんだよ。断るわけには…」






「葉月はさ、好きでもないのに付き合うことが、本当に青山先輩を喜ばせるとでも思ってるの?」







「えっ…と…」







「私が先輩だったら嬉しくないな〜。散々待たされても、好きな人が選んだ道だったら応援するけどな。」







「…………。」








「もう少し、考えてみたら?…ね?」







琳が私の肩に手を乗せる。






私はこくんと頷くことしかできなかった。







< 116 / 304 >

この作品をシェア

pagetop