だから放っておけねーんだよ。
「実は肘、怪我して…なので、大会を棄権させてください。これ以上みんなに迷惑はかけられません。」
大会1週間前、旭はミーティングでみんなに頭を下げた。
「ちゃんと治せよ〜!」
「無理しないで!」
「心配しなくても俺が優勝とってやる!」
みんなは口々に旭を励ました。
優勝最有力候補だった旭を失った。
でもみんな希望は捨ててない。
「よし!テニス部全員で優勝掴むぞ!!!!」
キャプテンがそう言って、みんなが拳を上げた。
旭を見ると、嬉しそうに笑ってた。
よかった。テニス部みんないい人たちばっかりだね。
「葉月、何ニヤニヤしてんの!葉月も大会でるんでしょ!」
「あ、そうだった!!!忘れてた!」
遅れて私も拳を振り上げた。