だから放っておけねーんだよ。
「青山先輩!」
部活終わりに私は、青山先輩を引き止めた。
誰もいないところに先輩と歩いていく。
「……ごめんなさい!!」
「ちょっ、葉月ちゃん?どうしたの?」
これ以上、先輩を待たせることは出来ない。
かと言って、自分の気持ちを偽り続けることも………出来ない。
「私………先輩の気持ちには応えられません…………本当にごめんなさい!」
「え…………そ、そっか………」
先輩が明らかに動揺する。
「でも、嬉しかったです。好きって言ってもらえて……待ってるって言ってもらえて……」
「……………星野を好きになっちゃった?」
「……はい。………きっと、前からずっと好きだったんだと思います。自分が気づいてなかっただけで。」
「そっか。」
気づくのが遅すぎた。
遅すぎたから、先輩も傷つけたし、旭を大山さんに持ってかれた。
全ては、私が遅かったから。