だから放っておけねーんだよ。








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「葉月、次出番だよ!何ぼけっとしてんの!」







体育祭の開会式も無事済み、いよいよわたしの出る競技がやって来た。







…と言っても、ただの綱引きなんだけどね。







「よしっ!行ってきまーす」







私は裸足になって校庭に出た。







「葉月ーーーー。がんばれよー」







テントの中で旭が手を振った。






どきっと胸が躍ったのは束の間。







「ま、いつもみたいにヘマしてみんなを引っ張んなよな。」







むっかー!分かってますよ!言われなくても!







私はあいつにあっかんべーをして、綱がある場所へ向かった。







もうっ!ことごとく上げて下げるんだからあいつは!








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