だから放っておけねーんだよ。
私はそのイチゴを口に入れた。
甘さが口いっぱいに広がる。
まるで恋みたい。
甘さの中に酸っぱさもある。
「……ありがと。」
「お、おう。」
「あと…さっきカッコよかったよ。応援団。」
「えっ?!な、なんだよイキナリ!」
あいつがくるっと後ろを向く。
「え?なに?なんで後ろ向いてんの?」
「よ、用事思い出したんだよ!!あ、それとそのイチゴのヘタ、埋めても生えてこねぇからな!」
旭はそう言うとぴゅーっと行ってしまった。
変な奴。
てか、埋めないわよ!そんな食い意地張ってないし!