だから放っておけねーんだよ。
「葉月、水ちょーだい」
旭はリビングのソファーに腰掛けると、私に指図した。
「それが人の家に勝手に入ってきていう言葉?!」
「いや、小さい頃からよく俺の家にも出入りしてたのはどこのどいつだよ。」
出入りって誤解を招くような言い方…
「それで?!何しに来たの?!」
私は水の入ったコップを旭に突きつけて、尋ねた。
「おま…本当声でかすぎ。青山先輩の家にまで聞かれるぞ。」
「う、うるさい…」
あれ?こいつ、私が青山先輩好きだったこと知ってんの?
旭が水を一気に飲み干した。
「それで?!なんで来たわけ?」
私は少し声量を抑えて言った。