だから放っておけねーんだよ。
あのコップはお父さんのもの。
いつもお父さんが焼酎を飲むときに使うやつ…
あ!ま、まさか。
「旭、あれを水だと思って飲んだの?!」
私が旭を揺さぶると、旭がガシッと私の腕を掴んだ。
「…葉月…可愛くなったよな…」
そう呟いたかと思うと、自分の唇を私の唇に押し当てた。
「ん………ちょっ……!」
私が旭を離すと、私の胸に崩れるようにして寄りかかった。
寝息が聞こえる。
「寝たの…?」
あ…こんなことしてる場合じゃない。
こいつ、お酒を一気飲みしちゃったんだ。