だから放っておけねーんだよ。
きみのとなりで
「楽器の搬入始めるよ〜〜!」
「はーい!」
文化祭前日。
私たちのクラスは明日の合唱に向けて、準備をしていた。
「葉月、このキーボードどこ?」
「えーと…あ、そこでいいよ!あと、譜面台持ってきてもらっていいー?」
「了解!」
忙しい、忙しい。
「旭ーーー!あれっ旭は?」
あいつ…どこいった?
「あぁ、なんか女子に捕まってたよ。」
「もうっ!あいつ!」
この忙しい時に!!
「あさひーーーーっ!こっち手足らないんだけどー!」
体育館の2階で女子に囲まれている旭に向かって叫んだ。
「あーーー悪い!今行くわ。」
旭は手で軽くごめんと謝るポーズをすると、取り巻きと一緒に階段を降りた。
もう!あいつ。