だから放っておけねーんだよ。
「葉月、琳おそーい!早く着替えて!」
「ごめん!すぐ着替える!」
「ごめん!」
いよいよ出番が近づき、舞台袖で支度をする。
『最後のプログラム、1年4組による合唱です!』
司会者が紹介し、だんだんと幕が上がっていく。
スポットライトが眩しい。
目を凝らして見ると、たくさんの聴衆。
わわわ…ど緊張。
指揮者が腕を上げ、その瞬間空気が凍りつく。
私たちが歌いだすと歌声が遠くまで透き通るみたい。
聴いている人たちで思わず手を叩く人もいる。
私たちの合唱は成功に終わった。
最後の一曲は、体育館にいる人全員での大合唱になった。