だから放っておけねーんだよ。
「泥だんごだよ!ばか!」
「泥だんご?!今から作るの?!」
「また大人になってから見に来るために。」
「大人になってから?」
「…また葉月とここに来たいから。」
トクン
胸の鼓動が速くなる。
「う、うん。」
旭ってこんなこと言える人だったっけ?
楽しそうに泥だんごを作る旭は、昔と変わらない笑顔だった。
……大きくなったよね、旭。
私は旭とともに成長したから、実感ないけど…
またここに来たいから。
私もまたここに来たい。旭と。
そして、この泥だんごを見つけたときにまた笑えるといいね。
何年後になるかな。