だから放っておけねーんだよ。
私はいたたまれなくなってラケットを置いて旭の元へ走り、その勢いでぎゅっと旭を抱きしめた。
「………旭がすき」
私は旭を抱きしめながら言った。
トクトクトクと、旭の心臓の音が聞こえる。
明らかに心臓の音が速くなってる。
私は顔を上げた。
「…………旭は?私のこと、どう思ってるの…?」
恐る恐る聞いた。
旭は困ってるように見えた。
あぁ、やっぱり無理なんだろうな。
やっぱり私は幼馴染以上にはなれないんだ…
そう思って諦めようとしたとき、旭が私の額にでこぴんをした。
「いった!」
「……好きに決まってんだろ、ばーーーーか!」
「………ほんとに?」
旭は何も言わずに頷いた。