だから放っておけねーんだよ。
「はぁっ…はぁっ…け、けっこう…キツイね。」
ランニングが終わり、へとへとの私は地面に手をついた。
琳は涼しい顔をしている。
「り、琳…なんで…そんなに元気なのぉっ?」
「たった5周走っただけで、そこまで疲れる?」
琳は私の腕を片方掴んで、立たせた。
「いや…だって…私、中学のころは美術部で…!」
「運動とはまるで縁がないってことね。そりゃ、キツイわ。」
「琳は?中学のとき何部だったの?」
「私、バスケ部!」
「はぁ…すごいね…」
確かにそのルックス、スポーツしてそうだもんね…
そのとき、コートから大きな歓声が上がった。
私たちが駆けつけると、男子コートの周りにはたくさんの女子。
その視線が取り囲んでいたのは、あの青山先輩だった。