だから放っておけねーんだよ。
「ねこちゃーん。こっちおいで!」
私が言うと、一匹の真っ白なねこがゴミとゴミの間から顔をのぞかせた。
「おいでおいで!」
…あれ?首輪してる。
飼い猫なのかな…。
私は出てきた猫をそっと抱き上げて辺りを見渡した。
ここには生まれた時から住んでいるけど、ねこ飼ってる家なんて聞いたことないな。
真っ白なねこは少し汚れていた。
「どうしよう…」
きっと飼い主も探してるよね。