蝉鳴く季節に…
杉山くん……。
杉山くん、杉山くん。
私もだよ。
私も、ずっと一緒にいたいよ。
こうしてずっと、杉山くんの笑顔を見ていたいよ。
優しい声を聞いていたいよ。
杉山くん。
「……私も…一緒にいたいよ」
「うん」
「夏だけじゃなくて、これからの季節も」
「うん」
「秋は鈴虫の鳴き声を聞いたり…そうしていたいよ?」
「……うん」
うつむいた杉山くん。
黒いキャップに隠れた表情は見えないけれど、私にはわかったの。
言いたかった。
“泣かないで”
でも、見ないフリをしたんだ。
杉山くんのうつむいた顔の下、ベッドのシーツに水滴が落ちて染み込んで、丸いシミになっていくのを見ても…私は見ないフリをしたんだ。
そのかわり、杉山くんの手を握りしめてた。
ねぇ、杉山くん。
私はここにいるよ?
ずっとここにいるよ?
何があっても、手を離したりしないよ。
ずっとこうして、寄り添う。
だから…だから……。
泣かないで…。
杉山くん、杉山くん。
私もだよ。
私も、ずっと一緒にいたいよ。
こうしてずっと、杉山くんの笑顔を見ていたいよ。
優しい声を聞いていたいよ。
杉山くん。
「……私も…一緒にいたいよ」
「うん」
「夏だけじゃなくて、これからの季節も」
「うん」
「秋は鈴虫の鳴き声を聞いたり…そうしていたいよ?」
「……うん」
うつむいた杉山くん。
黒いキャップに隠れた表情は見えないけれど、私にはわかったの。
言いたかった。
“泣かないで”
でも、見ないフリをしたんだ。
杉山くんのうつむいた顔の下、ベッドのシーツに水滴が落ちて染み込んで、丸いシミになっていくのを見ても…私は見ないフリをしたんだ。
そのかわり、杉山くんの手を握りしめてた。
ねぇ、杉山くん。
私はここにいるよ?
ずっとここにいるよ?
何があっても、手を離したりしないよ。
ずっとこうして、寄り添う。
だから…だから……。
泣かないで…。