蝉鳴く季節に…
だって私、昨日が杉山くんと初対面だったのに、一時間も話してたんだよ。
普通は絶対、何を話していいかわかんなくて、受け答えなんてスラスラ出てなんてこないのに。
今まで、こんな事無かったよ。
私が私じゃなかったみたい。
初対面の人とあんな風に話ができるなんて、正直信じられない。
何だったんだろう。
でも………何か楽しかったな。
「俺も今日、部活早く切り上げて、杉山の様子見に行こうと思っててな」
「お見舞い…ですか?」
「それもあるが、昨日、渡し忘れた参考書もあるからな」
そう言って苦笑いする先生の右手には、分厚い物理の参考書があった。
「せっかく昨日、水谷に届けてもらったってのになぁ」
「……はぁ」
それは気にしていないけど……。
先生、杉山くんの所に行くんだ……。
そりゃあ担任の先生だもん。
行くに決まってるよね。
お見舞いだって、普通に違和感無く行けちゃうんだよね。
先生には、行く理由があるんだもん。
私はもう、行けないのかなぁ……。
だって私には、先生みたいに理由が無いんだもん。
普通は絶対、何を話していいかわかんなくて、受け答えなんてスラスラ出てなんてこないのに。
今まで、こんな事無かったよ。
私が私じゃなかったみたい。
初対面の人とあんな風に話ができるなんて、正直信じられない。
何だったんだろう。
でも………何か楽しかったな。
「俺も今日、部活早く切り上げて、杉山の様子見に行こうと思っててな」
「お見舞い…ですか?」
「それもあるが、昨日、渡し忘れた参考書もあるからな」
そう言って苦笑いする先生の右手には、分厚い物理の参考書があった。
「せっかく昨日、水谷に届けてもらったってのになぁ」
「……はぁ」
それは気にしていないけど……。
先生、杉山くんの所に行くんだ……。
そりゃあ担任の先生だもん。
行くに決まってるよね。
お見舞いだって、普通に違和感無く行けちゃうんだよね。
先生には、行く理由があるんだもん。
私はもう、行けないのかなぁ……。
だって私には、先生みたいに理由が無いんだもん。