蝉鳴く季節に…
「あたしも、千秋は変わってきたなって思ってたよ」




…恭子?




「マジかわいくなってきたよ。表情が変わってきててさ、よく笑う様になった。内側から変化してきてるって感じ」

「だよね?前ならさ、かわいいって言っても、私なんて…だったけどさ。今はありがとうって笑うんだもん。更にかわいいって言っちゃうよねぇ?」








あ、それ……杉山くんと約束した事だ。






「長谷川もさ、今の変わった千秋をかわいいって思ったんだろね?」

「だから、今の千秋が出した答えなら、それでいいと思うよ。長谷川にはうまく伝えておくからさ」







うわ……………。








何だろ……何だろ……。

この気持ち………。





胸が熱い。

何か込み上げてくる。








嬉しい……嬉しいのに…。








「千秋っ?!」

「あんた何泣いてんの!」







私……泣けてきちゃったんだ。











変われるんだ。

自分から動けば、変わると信じれば、信じて努力すれば……自分を変えられるんだ。




私、変わってきてるんだ。







嬉しくて……ただ嬉しくて。



私を見守ってくれていた梨絵と恭子の気持ちも、ただ嬉しくて。





杉山くんと会えたから…変われたんだ。




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