蝉鳴く季節に…
杉山くんはすごいね。
たったそれだけで、言葉だけで、見るもの全て、私が立つ景色を変えてしまうんだ。
モノクロからカラーに変わる様に、この世の色全て、鮮やかに見せてくれる。
杉山くんと出会えたから、私は変われた。
少しずつかもしれないけど、自分の力を信じようって考えられるんだ。
私にも何かできるって。
だから、私ができる事を杉山くんにしてあげたい。
ううん、私がしたいんだ。
義務とか、こうしなきゃとかじゃなくて、自分の意思、心。
杉山くんのそばに行きたいんだ。
七階。
病室を覗くと、杉山くんはベッドに横になっていた。
その傍らには、中年の女性。
杉山くんのお母さん。
病室で会う事は多いから、お互い笑って会釈する仲になってるんだ。
「あ、水谷」
でも、いつも先に気付くのは杉山くん。
そんな些細な事でも、私には幸せの一つ。
杉山くんの声に顔を上げた杉山くんのお母さん、私はおばさんって呼んでる。
おばさんは笑いながら、私に視線を向けた。
.
たったそれだけで、言葉だけで、見るもの全て、私が立つ景色を変えてしまうんだ。
モノクロからカラーに変わる様に、この世の色全て、鮮やかに見せてくれる。
杉山くんと出会えたから、私は変われた。
少しずつかもしれないけど、自分の力を信じようって考えられるんだ。
私にも何かできるって。
だから、私ができる事を杉山くんにしてあげたい。
ううん、私がしたいんだ。
義務とか、こうしなきゃとかじゃなくて、自分の意思、心。
杉山くんのそばに行きたいんだ。
七階。
病室を覗くと、杉山くんはベッドに横になっていた。
その傍らには、中年の女性。
杉山くんのお母さん。
病室で会う事は多いから、お互い笑って会釈する仲になってるんだ。
「あ、水谷」
でも、いつも先に気付くのは杉山くん。
そんな些細な事でも、私には幸せの一つ。
杉山くんの声に顔を上げた杉山くんのお母さん、私はおばさんって呼んでる。
おばさんは笑いながら、私に視線を向けた。
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