人間ドール《短編ホラー》
放課後

「やーよーいー!アンタ待ちなんだなら急いでよ」
美琴が女子何人かと大神レオナを連れて玄関で待っていた。
「はいはーい。」
私は素っ気ない返事をしノロノロと靴に履き替えた。




「へー!レオナの趣味って人形作りなんだね、どんな感じ?」
私達は公園に着いて大神レオナのことについて語っていた。
只今趣味の事でみんな興味津々。
何よ。人形作りが趣味?どうせぬいぐるみをチクチク縫うのでしょ?
「うーん…どんな感じかって言ったらーこんな感じかな」
そう言ってカバンの中から何枚かの写真を取り出した。
「これね、私が作ったドール達だよ。」
その写真には華やかなドレスに身を包み生き生きとした表情をした人形の姿が映っていた。
「うわすっごい。これ自分だけで作ったのってすごいねー!」
私も一枚手に取りじっと写真を見つめた。
キモ。生きてるみたいで嫌気がさすわ
「これさ目とか何で作ってんの?」
私は問いかけた
「ん?知りたい?でも残念。企業秘密ってやつかな。なかなか良い材料が見つからないんだよね」
そう言うと大神レオナは私を見つめてきた。
「でもね、もう少しでとっても良い材料が手に入りそうなの、良かったら弥生ちゃんウチ来る?見せてあげるよ。」
口元にうっすら笑みを浮かべ私を誘っている
当然お断りよ。
気味が悪い。
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