では、同居でお願いします

裕哉の背中に腕を回せば、裕哉も私を抱きしめてくれる。

お互いの心臓が早いリズムを刻む。


同じ音、同じ時間、同じ緊張、同じ想い。


裕哉とピタリと重なったと知った瞬間、私の胸は蕩けるほど甘く甘く高鳴った。

顔を起こした裕哉が色香を含んだ眼差しで見つめながらささやいた。


「……あなたが好きだ。誰よりも、何よりも」


それは縛めの言葉。

私の心を縛り上げて、離れなくさせる呪文のようだった。


私の頬を涙が一筋滑り落ち、裕哉はまた唇をそっと寄せた。

涙に触れた唇の、その優しさに私はまた泣いてしまう。


「……好きです。裕ちゃん……あなたが、好きです」


涙と一緒に零れた告白を、裕哉は言葉ごと抱きしめてくれた。


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