では、同居でお願いします


幸せの神様は、案外ささいなところにいるものだ。


ここにもそこにも、あそこにも。

たくさん小さな幸せが落ちている。

それを教えてくれた裕哉は、やっぱり私の神様だ。



くるりと振り返ると、私は笑顔で裕哉へと告げた。

「裕ちゃん、好きだよ。だけどキスは家に帰ってからね」

困り顔をしていた裕哉の顔がぱああと明るくなる。

イケメン若社長のくせに、こんな子どもな表情を見せる裕哉には到底敵わない。

私は軽く肩をすくめてから、また裕哉へと近づく。


彼の頬に口づけをするために。

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