黒薔薇




「なんで長野が持ってんの?」




「えっと、桜田がくれたんだ。」



「ふーん」




まだくってかかりそうな美穂を、美穂の友人が「やめなよ」と言って止めている。




それでもいまだに睨みつけてくる。




なんで僕が。




担任の先生が教室に入ってきてやっと我に返ったように僕の手首を離した。





「おはよう!今日もまずは出席からとるぞ!...え~と、麻生...安西」





出席を取り始める担任。










< 116 / 189 >

この作品をシェア

pagetop