黒薔薇
「さあ。刑事さん、長野くん座って?」
柳沢さんが警戒しながらも椅子にすわったので僕もならう。
目の前には、相良君に肩を抱かれて密かに微笑む桜田。
本当は冬樹が好きでこれは復讐なんだよね?桜田。
「もう、やめようぜ。涼子」
柳沢さんが唐突に言うけれど、それに桜田は答えなかった。
「晴彦。私、晴彦と刑事さんと長野くんと四人だけで話したいな」
どういうことだ??
言われた相良は、うなずくと後ろに控えていた残りの非中毒者にとんでもないことを告げた。
「お前ら。邪魔だ。飲め。」
え...?
だってそんなことしたら、麻薬中毒者になってしまう。
なのにメンバーは全員水の入ったグラスと麻薬を手に取った。